■霊鋼剣 002番 チャンダ■
・全長 ・1700mm
・刃渡り ・1230mm
・刃材 ・軟質軽量霊鉄鋼 10番
・柄長 ・470mm
・刀芯 ・無し
・重量 ・0.8kg〜
・造師 ・R-Kocker
・価格 ・800,000 セル
近付いて観る


・ハイ、私が説明致します。

 最初は奉納品だと思っておりましたが、違うそうです。
 “地龍の這い”と呼ばれる鉱脈から採掘された軟鉄は、
 弾力と粘り強さを備えた金属として知られています。
 この特性が地棲民独自の精錬法によって強度を増し、
 金属そのものに力が宿ることで、“霊鉄鋼”となります。

 霊鋼は様々なエーテル霊術の触媒として利用される金属ですが、
 多くは施された力が強過ぎて、金属自体が負けてしまいます。
 店主はこれに対処して、焼き入れの段階でエーテルを施し、
 霊鉄鋼そのものをエーテルによって鍛え上げました。
 その行程が、この剣の名前にもなった“チャンダ”です。

 特徴は何と云っても刀身の薄さ……ぺらぺらの2mmです。
 クジラの髭に似てよくしなり、素早く抜刀した時には、
 小さな鐘を打ったように、キーンと鳴り響きます。

 刻印されているのは、切っ先から根元までが一行の経文です。
 この刃で貫かれると、対象は体で経文を読み取り、
 これが詠唱となります。
 つまり、貫かれた者は術を受け入れてしまうのですネ。

 注意点は、根元まで貫いた時だけに経文の効果が働くことです。
 切っ先から根元までを、しっかりと、完全に詠唱させて下さい。
 軽さを活かした斬り込みで、獣の機先を制することが出来ます。

 また、この剣は大きく振り回した時の“刀圧”が桁外れです。
 切っ先が当たらなくても、その先の500mmほどまでが有効です。

 経文には神経を麻痺させたり、体温を急激に低下させる力があり、
 霊鉄そのものの威力として、振り回すと小さな旋風が起こったり、
 帯刀しているだけで小獣を退けてくれます。
 地棲民の細工物としては、お約束の要素です。

 この品は、ニュリカリフ退獣士団の若き英雄、ネルガン様が、
 愛刀として長く使っておられます。


・刀身は、重量物を束ねる 鉄バンドを思い出しながら描きました。
                 (あれはまさしく、「鉄のテープ」です)
 「経文」は、筆ペンでさらさらと…。
 柄の形は、コンビニでも売っている『キャスト・パズル』の『エス & エス』。
 解き方を忘れてしまいました。

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