■2005年
Dimension-Zero第一弾・先行デッキの一枚であり、
この仕事における、最初の一枚にあたるユニットカードです。
「紅蓮の猛龍」は、テレビCMにて使われていたので拝借しました。
サブネームまで頂けるなんて感激です。
このカードのイラスト指定(「こんな風に描いてね!」という注文)は、
以下に示します通りです。
【1】……子供のドラゴンである
【2】……体のどこかに武器を装備している
【3】……精一杯の威嚇をしている
【4】……炎を吐いている
ゼロの基本コンセプトに「カラーイメージの優先」があり、
他種カードの基本となる色は、極力使わないと云う制約があります。
この条件等に加え、二行ほどのデザイン指定文だけで描き起こす作業は、
リテイクを先回りする点においても、難しいを通り越して快感でした。
先行デッキである40枚のカードは、説明会で挙手が募られました。
この作品は、私から担当を申し出た一枚です。
おっかなびっくりして引き受けた仕事の数を、自分で増やしてしまったわけですが、
その理由は、「最初の一枚は噛んでおきたい」という、ちょっとした野心からです。
結果、公開説明やCMに引用され、作品自体の出来に反して好待遇となりました。
最初の一枚ということで、慎重になりすぎていたせいか、
ドラゴンとしてのデザインが退屈だったり、背景のビル群が一ライン足りなかったり、
火災の黒煙を入れ忘れたり、キャリブレーションを軽視して上空の雲が拙かったり、
あらゆる点において不満の残る一枚となりました。
ただ、その不満を反省する意味では実り多き一枚です。
この仕事を担当できたことに感謝しています。
(この場をお借りして、山宗さん、ありがとうございます。)
■「大陸ノキヲク」による補足
2006/06/07より、公式設定資料ページとして「大陸ノキヲク」が始まりました。
この作品について、受注時の私すら知らなかった設定情報があります。
・年齢……104歳
・身長……316cm
・プラズマランチャーはフルチャージで3発撃てる。
・プラズマランチャーは飛行形態時には背中側に回るように設計されている。
……四つ目の記述は読まなかったことにします。
おまけを用意しましたので、完成までの経過を順番に御覧下さい。
四番までを一気に提出し、四番が採用され、作業続行と云う流れです。
実際には五番から何度もリテイクが入っています。
一■ラフ・A(ボツ)
二■ラフ・A(ボツ)
三■ラフ・B(ボツ)
四■ラフ・C(採用案)
五■ラフ・C(修正・着色) |
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