-Emergency!-

「今の衝撃は何だ? それにこの振動は」

「広域の乱気流に巻かれたと思われます、
 報告……船体右側面、第三区域に軽度の損傷、
 小規模の火災発生」

「高度を下げろ、
 船内第六区域、補助動力機関室から数名を第三区域へ、
 消火と船員の確認を急げ」

第六区域へ、
 第六区域の補助動力機関室・三班以下は、
 損傷した第三区域の各機関室へ移り、
 船員の確認、及び機関室の復旧に当たって下さい

 繰り返します、
 第六区域の補助動力機関室・三班以下は、
 損傷した第三区域の各機関室へ移り、
 船員の確認、及び機関室の復旧に当たって下さい


「復旧まで20分、
 目的地までの航行に支障は有りません、
 航路修正、
 巡航継続、
 航続限界距離を再計算しました、
 消火は未です」

「よし……」

「第三区域応答、負傷者無し、
 第三区域の補助動力を一時停止、
 消化が完了し、船体安定、
 間も無く気流の谷間を――――」

(ズズン)

「だ……第二波!」

「右側面・第六機関室、及び周辺通路の封鎖命令を!
 破損度11限!
 後続船に警告1273、ないし1274を発令願います!」

「何だと云うのだこれは……、
 至急、各後続護衛艦の状態を確認を取れ、
 警告1273、
 船内に第二種非常事態警告」

「後方監視室より応答ありました!
 しんがりを含む後続艦、現在、さ、三機が墜落!」

第二種・非常事態。
 第五補助動力機関室の全班は、
 第六機関室へ移動し、負傷者の救出に当たって下さい

 繰り返します。
 第五補助動力機関室の全班は、
 第六機関室へ移動し、負傷者の救出に当たって下さい

 第六区域の封鎖を確認後、
 速やかに第四区域への移動を開始して下さい、
 これより第六区域の全室を封鎖します、
 当該機関室は完全密閉による消火を試みます


「再度衝源を特定、報告しろ!
 乱気流などではあるまい!
 我々も後続護衛艦の退避を確認後、
 直ちに降下を開始、航路を第二線に切り替える!」

「右舷全域に何かの影を確認!  な……なんだこれは……!」

「報告しろ! 衝源は何か!」

「あぁ…これが……」

「報告しろ!」

「しょ……衝源は危険等級・真の越、
 複翼種大型龍ディオナ・マキシオン!」

「……なんだと?」

「航続中止!  緊急退避を!
 "ヴァイネン"を食らえば我々は消し飛びます!」

緊急事態!

なんちゃって……。
■2002-03/14作品
■[1600*1200]
■[1024*768]
■[線画]
■戦艦メリュジーヌ
■[1600*1200]
■[1024*768]
■[線画]

ヴァルカン」のおまけ作品です。
おまけなので物語も添えました。
機械は滅多に描かないので、とても難しかったです。

「ヴァイネン」とは、ドイツ語で「泣き叫ぶ」と云う意味だったと思います。
金切り声のような大音響による、破砕音攻撃だと思って下さい。
でも体当たりで十分なような……。

■聴いていた音楽
・「アゼル パンツァードラグーン」サントラ……変異種2、巨大生物、黒き艦隊、アトルムドラゴン、帝国、迎撃

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