- DeathScyth-RoughSsketch -

▲本体線画

動物が敵を威嚇するのと同じような、
両手を広げた「自分を大きく見せるポーズ」が好きです。
しかし普段通りに描く「手」とは違って、肉の盛り上がり、しわ、爪などを使えないため、
単体での表現性に乏しくなるのが困りものでした。

工学社のドクロでは口を閉じていたので、今回は開けたまま。
大鎌に入れた模様は、植物(花)をあしらいました。
大鎌には、力を込め易くするための「ハンドル」を入れる予定でしたが、
ハンドルは刃に対して垂直になるため、角度的に描かれていません。

完成品にある数々の浮遊霊はタブレット描画です。
従って線画はありません


▲背景線画

夜の大聖堂を描こうかと思いましたが、
様式的な表現は入れたくなかったのでやめました。
パースがない分、質感にこだわって描いています。

絶えず湿気にさらされている環境と云うよりは、
ゆっくりと腐食と風化が進んだような、陰惨なイメージです。
画中では、右のエルボパイプが大鎌に隠れて見えません。

作画中の縦横寸は、少し横長になっています。
合成にあたって両端を切り取り、3000*2250ピクセルです。

基本の線は、全てドラフタで描いています。
その上から手描きでなぞり、歪な線にしてみました。

いつも使っている0.2mmシャーペン、2H・2B鉛筆のほかに、
トンボのデザインペンシル(楕円鉛筆)を使っています。
この鉛筆を使うと粗い砂目になり、錆を表現したい時に役立ちます。

レンガ一つ一つには異なる描き込みをしていますが、
これが思った以上に、ものすごいストレスとなりました。
途中からは、たった一列を描くために五分の小休止をし、
それでも耐え切れず、最後は2kmの深夜散歩で気分転換しています。

中央の文字は、その時の心の叫びです。

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