■2006年03月頃
アッパーデック社の牙TCGで二番目に描いた作品です。
ジーモットに現れた、ほのかに青白く光るタイタン。
倒壊する建物の中を散り散りに逃げ惑うジーモット兵。
この作品から、(より上手く描くための)取っ掛かりが掴めた気がします。
ラフに比べると、ちょっと野蛮な顔になったと思いますが、
この巨人の顔は数年前の帰郷で伯父が連れて行ってくれた、
あるお寺の仁王像を思い出しながら描きました。
余談ですが、この絵の「逃げ惑うジーモット兵」を見た私の妹は―――
「ハメツダ! コノヨノオワリダ! アー!」
―――と、
「メン・イン・ブラック-2」で“K”の人差し指に驚愕する小人の真似をしていました。
ダメです。 もうそれにしか見えません。
しかし、製品化にあたって画稿が仕様変更されたため、
逃げ惑う兵士の部分はカットされています。
(製品では見ることができないので、コピーライト表示は上にしました)
■裏話
(1)ジーモットに関する背景資料には建造物画像が少なく、
人が豆粒に見える全景資料以外は、屋内資料だけでした。
「排気される黒煙が大気を汚染している」と云うテキストがあったので、
なんとなく工業都市っぽい背景になり、それが採用されています。
工業都市っぽさを出すために、何らかの標識や看板を描く予定でしたが、
そもそも何語で書けばいいのか分からなくて書かず終いです。
創作世界ですから、うしろの太陽が一つかどうかも不明です。
(2)ジーモット兵士の資料は、ラフ提出後まで届きませんでした。
彼らは顔が布で覆われており、ヘルメットには小さな角もあります。
最初は「これじゃ怖がっている表情が描けない」と思っていたものの、
ボカシと縮小で見えなくなるので、細かい描き込みは不用となりました。
ラフの顔は、なんだか漫画っぽいです。
■ラフ |
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