■2006年09月頃
アッパーデック社牙TCGの第4弾ブースターパック封入作品です。
発注としては「目覚めた大地」と同じ時期でした。
当時の受注分では最初に描いています。
連続した仕事でスケジュールがズレてしまい、
「まだあと2枚もある!」と途方に暮れながら描きました。
この小島を背負ったような彼は、まだ子供です。
ほかの大陸に接岸し、陸に歩いている象に興味を示し、
それらに向かって手を伸ばしていると云う指定でした。
ヤシの木も同様です。
砂浜で海を背にしている人が大きな影に飲み込まれ、
恐る恐る振り向くと―――
「ひええぇぇぇぇッ!」
―――と悲鳴を上げたくなるような怪物にしたいと思い、
昔の特撮に多いインパクトのあるデザインを目指しました。
大きな目と口、おおざっぱな体、ズラリと並んだ歯が目標。
ラフに比べるとかなりアップ気味になっているのは、
ディスプレイを見ながら大きさを計りつつ描いたつもりが、
思ったよりも上手く行かなかったからです。
でも、迫力だけは加算されたと思います。
指定を読んだ時はそうでもありませんでしたが、
ラフを描いている最中に気付きました。
(象って海の近くに居るものなの?)
象が海岸を歩く光景を想像できませんでしたが、
それが指定なので難しく考えることはやめました。
おそらくは大きさの対象物として用意されたのでしょうし、
牙の世界は「○万年後の地球とか」ではないと思います。
インド象よりアフリカ象を選んだのは私なりの配慮です。
おまけです。
醜い巨大蛙と云った感じです。
■ラフ |
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