■2013年1月頃
スクウェア･エニックスのソーシャルゲーム「ガーディアン･クルス」での作品です。
担当作品は公開時期が前後しており、これも数回目の依頼で描いています。
クトゥルフとは、クトゥルフ神話という架空の神話体系に登場する生物で、
ハワード・フィリップス・ラヴクラフトによる小説が元になっています。
頭足類（タコ等）に似た頭部にコウモリのような翼、大きな鉤爪を持ち、
彼らについて記された本を見ただけでも精神に異常を来たす存在とされます。
サイトを開設して以来、私個人と仕事の両方で様々な神や悪魔を描きましたが、
このクトゥルフ神話だけは、ついぞ触れないまま仕事作品が初となりました。
この絵は仕上げの段階で何度かリテイクがあった一枚です。
雰囲気や背景は指定の内なので、あとは色合いで勝負するわけですが、
海底であることからトーンが揃ってしまうことと、指定的に派手な動作が使えないため、
作業も手詰まりが多くなり、結果として数度にわたり色調整を施しています。
本作の少し前から、触手を描く時はラフ段階で熟考することにしました。
触手の取り回しを単調にすると幼稚に見えてしまうためです。
意図的に捻くれる必要があるわけですね。
なお当初のラフでは海面に向かって吼える感じに描いていて、
そこでは触手の下で覗くように"口"があり歯も描かれていたのですが、
クトゥルフの口がとのような構造なのかは私にも分かりません。
やはりタコやイカのようなクチバシ状なのでしょうか。 |
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