-Dimension-Zero 「ブゥン・ブーン」-

未来は果てしなく。 夢は限りなく。

                          (フレーバーテキストより)

ブゥン・ブーン

■2008年5月頃
Dimension-Zero第12弾の一枚にあたるユニットカード。
種族は、初期から登場している「トロール」です。
すでに何種類もの同族カードが存在します。

トロールは、いわゆる「脳が筋肉」を地で行くモンスターです。
知能は押し並べて低く、食べることと戦うことしか知らず、
基本的に、どのような精密兵器も鈍器として扱います。
素手でドラゴンと渡り合う、惚れ惚れするほど原始的な種族です。

この作品は、そのトロールにあって子供という設定で、
成人(?)と比べて小さく、あどけない時期のトロールです。
ガキ大将が浮かんだので、すぐラフが通りました。

とは云え、見た目としては派手なモンスターではないため、
「やんちゃ坊主が探検気分で廃墟を走り回る」だけにして、
出べそを模した装備品と、金太郎の赤フンみたいな腰布、
もぎ取った機械部品を担いで、大人の真似をさせています。

2枚目と同様、これを描いていた時期は限界寸前でした。
休みなしの作業も3ヶ月をむかえ、ほとほと披露困憊し、
ホコリ一つも出ないくらい頭の中の引出しが空っぽでした。
意地と空元気だけで乗り切っていた記憶があります。

しかし、これまでの作品にない無邪気さが必要とされ、
疲れている自分とは別方向のイメージを優先したので、
自身の精神管理を再認識する意味では、有意義な作品でした。

誰も居ない殺風景な廃墟を、楽しそうに走り回る子供。
知覚する全てが面白く、世界は自分のものである。
根拠のない自信と、無駄に溢れる体力。
無敵で世間知らず。

子供を悲観してばかりなのは、大人の悪い癖ですね。


おまけです。
■「人間のくせに生意気だ!

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