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            ■発行:宝島社 
            5点を担当しています。 
            2011年2月〜3月にかけての作業です。 
             
            (その他の情報は、Amazonを御覧下さい) 
             
            ■「幻想世界の神々イラスト大辞典」に続くシリーズの一冊ですが、 
            正確には、この一つ前に「天使・悪魔・妖精 イラスト大事典」があり、 
            私はそちらに関わっていないため、ここでは3冊目として扱います。 
            これで書籍系の仕事も通算20冊目となりました。 
             
            同時期に「三国志完全ビジュアルガイド」を担当しており、 
            この二つは同じプロダクションを介しての仕事なので、 
            三国志の前にあった仕事の影響をそのまま被っています。 
            つくづくスケジュール管理が難しいと感じました。 
             
            久し振りにモンスターの仕事だったので意気込んでいましたが、 
            最初の一枚に傾倒しすぎた結果、他が先細りになっています。 
             
            反面、竜胆ヒマワリ氏と菊地鹿人氏も執筆していて嬉しいです。 
            以下は掲載順に、「グラウルング」のみサンプルを公開致します。 
             
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            ■グラウルング 
            最初に描いています。 
            指輪物語における竜の祖であり、翼がない黄金のドラゴンです。 
            "祖"という語から老いたイメージがあったので、髭やシワを多用しています。 
             
            これは非常に大変で、線画だけで3日かかりました。 
            それだけ時間をかけると部分的にタッチがバラバラとなり、 
            ここから更に2番目(ヴィヴィアン)以降の出来が変化しています。 
             
            サンプルを用意しました。 
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            ■カーバンクル 
            4番目に描いています。 
            大航海時代の南米で発見されたという未確認動物(UMA)。 
            「頭部に赤い宝石を頂く小動物」という説だけが情報の全てで、 
            何の動物に似ているのか、宝石は位置についてなども不明です。 
             
            様々なゲームに登場し愛玩動物のような外見も多いようですが、 
            私はどちらかというと石のように固い外皮を持つ生物のイメージなので、 
            宝石は「赤く光る石が外皮に覆われた感じ」でまとめてみました。 
            鼻の穴が4つあります。 | 
          
          
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            ■グリーンマン 
            最後に描いています。 
            これも過去に描いたことがありました。 
             
            これだけ線画のタッチが違うのは彼の全身が有機的であるからですが、 
            他作品にも共通するので、5枚目にしてようやく原点に立ち返っています。 
            ちなみに葉っぱの色はサニーレタスの配色と同じです。 
             
            掲載されると少し違って見えました。 
            またキャリブレーションを調整しないと……。 | 
          
          
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            ■ヴィヴィアン 
            2番目に描いています。 
            獣の中に名を連ねる理由は分かりませんが、 
            アーサー王伝説に登場し、聖剣を手渡す湖の乙女です。 
             
            とくに外見についての説や指定はなかったので、 
            剣を抱いていること以外は何の特徴もない絵です。 
            カッチリした線画にしてしまったため、自分でも持て余しています。 
            これは3枚目(ヘル)にも云えることですが、自分に呆れてしまいました。 | 
          
          
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            ■ヘル 
            3番目に描いています。 
            過去に別件でも描いていますが、今回は基本的にモンスターの扱いなので、 
            「半身は死者」の描き方は、どちらかと云うと朽ちかけた死体のイメージです。 
             
            上のヴィヴィアンに続き、朽ちた半身の線画とタッチが違いすぎていて、 
            どっちつかずの表現に散々迷った挙句、たいした作品になっていません。 
            その意味で所感もなく反省の多い一枚です。 
             
            母からは「あんたが描いたとは思えない」と云われました。 |