-Sloth-

走れ人の子よ!
その命は火の粉が如く、瞬く間に消え失せる。

鍬を拾え人の子よ!
その畑は日々耕さねば、瞬く間に砂漠と化す。

咎を晒せ人の子よ!
その魂は 悔い改めねば、瞬く間に安穏とする。

その足が朱に染まるまで走れ。
その手がただれるまで鍬を振れ。
その心が許されるまで嘆くが良い。

これを成せぬ者、我の前へ名乗り出て首を晒せ。
一刀のもとに、汝は深い闇を見るであろう。

我が名は魔王ベルフェゴル。

もはや人が幼子の如く、揺り籠で眠る時代は終わった。
夢現に見るものは、天使の羽ばたきなどではない。

命果つるその時まで、悪夢にうなされるがよい!

ベルフェゴル
Belphegor
Wild Beat
ベルフェゴル / ベルフェゴール / バアル・ペオル
<<リヴァイアサン/ベルゼブブ>>

■2001-10/28作品
■[1600*1200]
■[1024*768]
■[部分拡大]

"怠惰"、"怠慢"。
七つの大罪の内、怠惰を司る魔王ベルフェゴル。
彼は権天使から堕天ししています。
その名の起源を『バアル・ペオル(ペオル山の主/フェゴル山の主)』とし、
上記の「民数記」では、『ペオルのバアル』と記されます。

『洞穴の王』とも呼ばれ、その由来は古代の『モアブ王国』にまで遡ります。
女性か、角を持った犬か馬としても伝わりますが、
一般的には頭に角、牛のような尻尾、不精極まる顎髭、
切れ長の耳に怒れる表情で現れ、彼の王座は便器です。
また、男根と割礼の神でもあります。

優れた発明を成す偉大な魔王として伝わり、大使としてフランスに渡った後、
パリでは娼婦が集まる不浄の土地を支配し、人々を姦淫に導いたと云います。
前述 民数記の続きでは、彼によってヨルダン河東部で疫病が蔓延し、
この疫病で24000人が犠牲になったとされます。(民数記:第25章05〜09節)


・伝承上の姿が個性に欠けるので、とても困りました。
 玉座の便器を描くと、腹痛に耐えている表情になるからです。
 この作品はG.Riverさんに進呈。

■聴いていた音楽
・Slipknotアルバム…IOWA

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