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南イスクニシュ
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・八ヶ所の大都市があり、それを超えて点在する無数の街と集落を白点とする。
 薄紫色に染まる領域は獣域(獣の生息帯)を示し、海岸線沿いは個体数が少ない。
 各都市は独立した国家のように扱われるが、それらを分かつ境界線の概念は曖昧である。

 南イスクニシュ圏となる島々を合わせた総面積は、1548万平方クロン(1クロン = 約0.5km)。
 地図上部どある北イスクニシュ圏の四分の一にあたり、各地は比較的温暖である。
 河川は少なく、豊富な地下水脈によって成り立つ。

 北イスクニシュ南岸への渡航は、巨大な渦を巻く海流によって長期に渡り難航し、
 その後に獣域が海岸線まで拡大した地域も増加したことにより、途絶されて久しい。



■ニュリカリフ

・ウリムベリル、クノサストの崩壊によって移住者が急増し、
 南イスクニシュにおいて最も多民族色の濃い商業都市。
 様々な文化が入り乱れ、取引される物品の種類も豊富である。
 反面、二つの廃都化に伴って拡大した獣域に囲まれている。

 この苦境を打開するため移民との協力により発展が早まる。
 主要交易都市「ケイ」の協力を経て「退獣士団ニュリカリフ支部」を創設。
 南西の「プラマンザ」へと戦力を支援できるまでに成長した。

 かつてはウリムベリル商会との大行商団を行き来させていたが、
 ウリムベリル崩壊に伴って長らく行商団が縮小されたことにより、
 ファーバルフート、ウォーロット両山岳の獣域横断が困難となった。

 現在はケイへの交易路上に中継点を増やす計画と、
 ウリムベリル再建計画により様々な需要が生じる活発な都市である。
 マフサ森林の恵みにも守られた、理想的な環境だと云えよう。

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■マフサ森林

・ほぼ全域を獣域に飲み込まれているが、棲息する獣が小型に限られている。
 よってニュリカリフからの波動干渉も手伝い、僅かな面積で安全が保たれた。
 年間を豊富な山の幸で彩り、小型の獣は食肉として狩猟の対象となった。

 森の中心に位置する大樹の根方には、「マフサ」と呼ばれる獣が存在する。
 ここ一帯には彼の名がそのまま宛がわれているが、
 森の主人と恐れられて久しいものの、その姿を実際に見た者は少ない。

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■ケイ

・険しい山と獣域に囲まれ、地理的条件としては交易には向かないが、
 都市周辺は緑に乏しく、獣域には不向きであることから被害が少ない。

 豊富な鉄資源によって武器を発展させ、大陸初の「退獣士協会」を結成。
 これによって獣を退けることについては先駆けとなり、
 志望者はケイを目指すこととなる。

 クノサストの崩壊後は少数の移民が混入したことにより、
 更なる武器の発展に磨きがかかり、大陸一の武装を誇ることとなった。
 フェイチェ、ニュリカリフで使用される鉄は、ケイから仕入れた物である。
 ほかにも、エルベンタイン、メアシャープとは年間を通して盛んな物品の出入りがある。

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■ウォーロット & ファーバルフート山岳

・大陸北西部から中部に至るまで切れ目のない獣域を展開させているが、
 ニュリカリフとケイの交易路上で、その勢力圏を二分させている。

 知能の高い獣は互いの縄張りを無闇に侵すことはしない。
 この拮抗状態を利用して横断するのが「ニュリカリフ行商団」である。
 ケイが建設した新たな中継地点により、僅かながら安全が保たれている。

 この両山岳に棲む獣は、その圧倒的な腕力と健脚で知られる。
 巨石の多い山肌を平野のごとく駆け回り、木々を薙ぎ倒すものも居るという。
 小型から大型まで幅広い個体が棲息し、人里に下りて暴れることもしばしばである。

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■フェイチェ

・機能する都市としては南イスクニシュ最北端となる。
 南東に広がる「ネフサ森林地帯」には数多くの超獣が棲息するため、
 この地を知らない者は敬遠するが、人口は崩壊以前のクノサストよりも多い。

 大水脈に近接する地域は往々にして強い波動を帯びた地質となり、
 小型の獣は寄りつかず大型の獣は獲物を確保できない環境となる。
 よって食用個体も繁殖しづらく、大陸にあっては異例の禁猟区も設定される。

 特記するような文化や名産などはないが、
 フェイチェとクノサストの出身者には優れた身体能力を持つ者が多い。
 崩れた水脈からの微弱な波動干渉により、人体への好影響がもたらされるためである。
 そのため退獣士協会からは積極的な勧誘があり、実際に志望者も増加傾向にある。
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■廃都クノサスト

・フェイチェにならび水脈崩壊以後は最北端の貿易街であったが、
 ある事故によって波動塔に異常が生じたことにより害獣の被害が相次ぐ。
 定住者の八割以上を失った数年後に廃都となり、再建計画もない。
 もともとの人口も乏しかった悲劇の都市として知られる。

 西にはクノサストの補助を受けていた小規模の集落が存在するが、
 クノサストの崩壊によって孤立し、年々廃村化が進みつつある。
 ニュリカリフ、ケイへと移住する者が増えたものと見られる。

 クノサストの大地には波動干渉が見られ、
 これにより波動塔の異常暴走が生じたとする向きさえあった。
 クノサストに隣接する小さな集落が今もって息づいているのは皮肉な話である。

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■廃都ウリムベリル

・クノサストよりも以前に崩壊した半島都市。
 周辺の殆どを海に囲まれており、交易時の主要取引は豊富な海産物となっていた。

 かつてはニュリカリフと合同し、ケイへの大行商団を向かわせたが、
 海岸線に棲息する獣からの襲撃を受け徐々に衰退していった。
 被害者が最小限で済んでいるのは、周囲に点在する街へ避難したためである。

 これ以降、それらの街が単独で波動塔の強化を行い、獣域を縮小させている。
 僅かずつも成果を上げており、再建を目指す者らは今なお士気も高い。
 ニュリカリフとの行商団が復活するのも時間の問題であろう。

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■プラマンザ

・最西端都市であり、一般には学都と呼ばれる。
 人口は崩壊以前のクノサストと同様に少ないが、蒼角山からの波動干渉と、
 この都市で古くから根付いている霊術によって、今日まで生存している。
 大陸でも、ひとつの都市で三つの波動塔を有することでも知られる。

 波動学にならび医学も発展しており、数多くの名医を輩出している。
 このように人々の生活へ間接的に関わるものを養う都市であるため、
 学者などが集まり大規模な知識の宝庫としても珍重される都市である。

 しかし、エルベンタイン、メトフォーへの距離が長いことが問題となっている。
 そのためニュリカリフとの交易に頼る形となっており、両都市の結びつきは強い。

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■エルベンタイン

・大陸のほぼ中央に位置し、もとは中継街のひとつであった。
 メアシャープからプラマンザへの交易路上に中継地のみでは危険であると考え、
 その規模を拡大させ続けた結果、複数の中継地が寄り集まって都市となった。
 メアシャープ寄りに作られたのは蒼角山の波動干渉が中継街を代行するためである。

 南イスクニシュにおける各都市は、メアシャープを除いて大陸の端々に置かれるため、
 エルベンタインには自然と数多くの商人が通過、または停泊することとなった。

 短期間で大都となった背景には、こうした地理的なものが影響しており、
 商店や宿泊施設、交易品の一時預かり所である大型倉庫が大半を占める。
 食料を保存する倉庫の一つである巨大な冷蔵庫は名物ともなっている。

 各都へ渡るための拠点たる環境は戦力の拡大も果たしており、
 プラマンザ、ニュリカリフ、メトフォーへの交易路が長大であるため、
 行商団には護衛が必要となり、これが武装度の向上に繋がった。

 ケイからの商団には長期滞在する者が多いが、
 これはファーバルフート山岳を縦断しなくてはならないからである。
 この山岳からは雨季になるとヘリオード半島へと南下する獣が数多い。

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■メアシャープ

・エルベンタインの建設によって、大陸西部との交易を果たした都市。
 メアシャープとネフサ森林地帯との獣域の狭間で被害が絶えず、
 復興と崩壊が繰り返された歴史を辿ったために守備は強固である。

 エルベンタインが作られる以前は、ケイ、フェイチェとの交易が主であったが、
 東部で孤立しつつあるカルコマイトからの物資供給を充実させるために、
 そこへと続く交易路上に中継街と集落を密集させる計画を立てた。

 これによってネフサ森林とオグフィロン荒原に横たわる獣域を両断する。
 西部と東部の橋渡しを実現させた都として評価が高い。

 ケイへと続く交易路には中継地点もあるが、
 ファーバルフート山岳─ネフサ森林地帯の狭間では、依然として獣の勢力が衝突する。

 このためケイから運ばれる物資には軽量な物に限られてしまっているが、
 メアシャープ周辺の地下資源は、ケイとは異なる種類の鉱物が多く採れるため、
 武器取引に代わり、食器などの調度品が発達している。
 それらの装飾が素晴らしいのも、この都市の魅力である。

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■オグフィロン荒原

・一帯の殆どは草原であるが、年々荒野を拡大している。
 ネフサ森林地帯の獣が南下したことに端を発し、草原の獣がヴェカナ島へと追われ、
 この地は森が少ないために、僅か20年ほどで緑の半分が食害されてしまった。
 メアシャープの波動干渉を嫌う雑食獣が、仲間の小型肉食獣を食い尽くしたのである。

 南下した勢力は雑食獣が大半であり、
 その棲息傾向はネフサ森林地帯との対立に発展した。
 こうした環境変化による勢力の分化や、適応による共食いの例は珍しい。

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■カルコマイト

・最東端都市。
 水脈の崩壊以前は北大陸との巨大貿易港として機能していたが、
 南北分断後は渡航不可能となったことにより、交易港としての機能が殆ど失われる。

 これによりメアシャープへの移住を余儀なくされたが、
 そこからの支援を得て中継街の数を増やし、辛くも衰退を免れた。

 復興が始まってから日が浅く都市としての生命力に乏しいが、
 貿易港時代から商業が盛んであり、栄えた文化は魅力的なものが多い。
 北大陸の文化が根強く残る品々に色濃く反映されている。

 しかし最短の交易相手はメアシャープのみであるため、
 繁殖期の獣域から群れが南下する時期は身動きがとれない。
 このため物資は半年から一年分がまとめて取引されることが多い。

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■ネフサ森林地帯

・ダノアメス半島を飲み込み、単体での超獣棲息域としては最大面積である。
 獣の大きさ、個体数や種類が豊富であるために最も危険な地域として知られ、
 ファーバルフート山岳との間で勢力を二分し、交易ルートをまたいで衝突を繰り返す。
 これがメアシャープとケイの交易を度々妨げている。

 この地に棲息する獣は繁殖率の高いものが多い。
 ことに昆虫から進化を遂げた獣は、その再生力と俊敏さが脅威となっている。
 中には波動を受けない種類もあり、これらが人里に下りて暴れ回ることある。
 南イスクニシュ北東部は、街はおろか集落すら存在しない地域であるため、
 森を分け入る者はなく、それが獣の勢力を拡大させる要因ともなっている。

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■ダノアメス半島

・以前は美しい丘と草原の広がる地帯であったが、
 200年ほど前から獣の勢力に侵されている。
 小型の獣が多く棲息するために、大型獣にとって格好の営巣地となった。
 カルコマイトに移住した数少ない民族は、この地を追われた者ばかりである。
 勢力の拡大に逃げ遅れた少数の人口が、未だ半島南岸に残っている。

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■ヘリオード半島
・ヴェカナ島から北上した獣の勢力によって占拠されている。
 オグフィロン荒原とは海を挟んで対立しているが、陸続きの地域より衝突が少ない。
 陸上の獣はエルベンタインを通って迂回せねばならないからである。

 エルベンタインの波動干渉によって獣域は半島北部で切れており、
 勢力圏としての面積も狭く、大型の獣が繁殖しにくい環境となっている。
 エルベンタインは、半島南端に新都市建設も予定したが、
 オグフィロン荒原から飛来する獣を警戒し、計画を白紙に戻した。

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■蒼角山

・強力な波動を放つ霊山として知られる。
 過去に三度の噴火があり、噴出された溶岩は強い波動を帯びた鉱物となった。
 山肌を流れ落ちて固まった鉱物は、この山に波動を帯びさせたのである。
 それらの鉱物が酸化変色し、山頂から中腹までが青く色づいている。

 過去、ジェネ湖へと強い波動干渉をもたらし、後に氷原へと変えてしまった。
 同時にマヤクル平原北部、マフサ森林南部へも影響を与えている。
 豊富な地下資源を期待できるが、強い波動によって生物は近付くことができない。
 人と獣の双方を退けた畏れ多い山として、今日では大陸の守護者と呼ぶ地方もある。

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■メトフォー

・大陸最南端都市。
 波動塔の存在しない都市。
 ヴェカナ島が獣によって占拠され、渡航が停止して以来、
 南部での孤立を避けるため、プラマンザとの間に中継地点を建設する。

 同様に、エルベンタインとの交易を期待し、中継地点の拡大を計画していたが、
 ジェネ氷原が現れるまでは獣域に足踏みを強いられ、途上となっていた。
 元来この地に住む者は、交易の難しさから独自文化を発展させた民族であるため、
 使用言語に共通点がなく、それが他都市へ移住する際の妨げともなっていたが、
 プラマンザの支援により、エルベンタインとの接触、交易を実現させた。

 この都市では、波動を帯びた地下水源に守られている。
 細い水脈はジェネ氷原と連結されているために枯渇の不安がなく、
 水脈はキャカラ森林全域にまで伸びており、恵み多い森となっている。
 大陸南部において、最も街が密集する地帯でもある。

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■マヤクル平原

・このように広大な面積で、小型獣だけに集中した繁殖が繰り返されるのは、
 平原という環境が、隠れ家としての巣を作るには不適当なためである。
 よって大型獣は小型獣に棲息域を追われ、小型獣は大きな群れを成して行動する。
 その個体傾向は、北に位置するマフサ森林に似通うものがある。
 キャカラ森林も同様であるため、マヤクル平原との間では勢力衝突が少ない。

 過去には、ファーバルフート山岳から南下する獣も数多かったが、
 蒼角山、ジェネ氷原の波動干渉を嫌って引き返す個体群が多く、
 この平原での繁殖には至っていない。
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■ジェネ氷原

・30年前に現れた氷原。
 元は巨大な湖であり、4カイロ(2m)ほどの厚い氷に覆われている。
 一部の鉱物は、波動を帯びることで冷気を発散することが知られているが、
 鉱物の融けた湖水は、蒼角山からの波動干渉によって湖面全体を冷却した。
 流れ出す水は、ノス半島一帯をも守護するため、近海には獣の気配がない。

 細い水脈を介してメトフォーへと波動を運ぶため、この周辺一帯には獣の数が少なく、
 キャカラ森林に獣の気配が認められないのも、ジェネ氷原の干渉である。
 これはマヤクル平原東部にも及び、氷原の北岸には街が増えつつある。

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ノス半島

・点在する街と少数の集落は、ジェネ氷原の波動干渉に守護されているが、
 年に数回は、ヘリオード半島の近海上で獣が飛来する光景を確認できると云う。
 この地は緑に恵まれており、メトフォーと近接しながらも交易は少ない。
 メトフォーの民族と同様、大陸中部とは異なる言語圏であるために孤立化し、
 波動干渉に守られていることから、他都市への移住を望む者も少ない。

 この地は独特の文化が発展し、中でも織物の装飾が秀逸である。
 それらはメアシャープの市場でも見られるほどに素晴らしい。
 こうした収入源も、半島の民族が定住し続ける要因のひとつであろう。

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■キャカラ森林

・殆ど獣影が確認されない森林としては、大陸で最も広いものと云える。
 希少言語を使うメトフォーの住民が、交易の少なさにも衰退しない背景には、
 キャカラ森林の恵みによって長い冬を乗り越えられたからである。

 また、森の中に街を構えるのは、マフサ森林、ネフサ森林地帯にもない。
 地理的条件により都市こそ存在しないが、メトフォーでは聖域として珍重されている。

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■ヴェカナ島

・かつては数多くの街があり、緑豊かな島としても知られていたが、
 オグフィロン荒原の獣がネフサ森林の勢力によって押し出され、
 その多くが海を渡って南下し、後に繁殖を始めたことで壊滅してしまった。

 この島で個体数を増やした獣は、再び北上してヘリオード半島へと棲息域を広げ、
 ついにはエルベンタインの南にまで侵攻し、半島全域を占拠している。
 ヴェカナ島は獣によって占拠されて以来、情報の一切が不明のままである。
 美しい大地を惜しむ者は多いが、それ以上に獣の進化を警戒する者も多い。

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