-別冊宝島……伝説の武器・防具イラスト大事典-

■発行:宝島社
3点を担当しています。
2011年5月〜6月にかけての作業です。

(その他の情報は、Amazonを御覧下さい)

伝説の神獣・魔獣イラスト大事典に続くシリーズの一冊です。
別件が入っていた時に発注が掛かり、しかも納期が早かったので、
「仕事は発注された順番に消化する」という自分の規則を破りました。
担当数そのものを絞ったので三枚だけです。

忙しい中どうしても負荷を軽減する必要もあったため、
とくに最初の一枚である「グングニル」の線画を粗くしています。
結果的に、従来の線画は必要以上にクリンナップしていたと感じ、
以後は掲載時を想定した上での品質を目指すことになりました。

以下、掲載順に解説しました。




■グングニル / オーディン
幅広の帽子か鉄兜のいずれかで描かれることが多いようで、
ここでは担当さんと相談して後者を採用しています。

ゲームなどでは鎧をまとっていたり、かなり重厚なイメージがあるものの、
単体ではマントを羽織っただけだとか、みすぼらしい老人であるため、
これも相談の上で決定しています。

もっと衣装をボロっぽくするべきでした。
焦っていると、ろくな思考が出来ませんね。
サンプルを用意しました。



■賽唐猊(さいとうげい) / 徐寧(じょねい)
こちらは武器でなく、矢も刃も通さぬ金色の鎧です。
まとうのは徐寧で、水滸伝に登場する槍と弓に優れた人物。
厳重な管理をなされていましたが、それでも盗まれてしまうとか。

三国志 完全ビジュアルガイド」にて中国の武人を描き、
その後にこの仕事でしたので、良い意味で仕組まれた感じです。

人間の顔も、いくらか上手く描けるようになったでしょうか。





■菊一文字(きくいちもんじ) / 沖田総司
新選組一番隊組長・沖田総司の愛刀とされるも記録はないようです。
秀でた剣術の才とは裏腹に、実際は陽気な人柄だったそうですね。

これもまた「幕末志士完全 ビジュアルガイド」にて当時の武士を描き、
その後にこの一枚とあり、事前の慣れとして助かっています。

ちなみに「ある程度は男前に描いたほうが良いか」と相談したところ、
それについては一任されたため、上記の一冊に足並みを揃えました。
実際は出版社が異なるので、揃える意味はないのですが……。

以上、3点でした。

[Back]